- 品質保証部って未経験でもできる?
- 転職先に考えてるけど難しいかな…
- 未経験から転職した話を聞きたい!
未経験であっても品質保証部への転職は難しくありません。
実際、未経験からメーカーの品質保証部へ転職し年収200万円以上アップし、今では製造業に入って11年になります。
この記事では未経験の方が品質保証部へ転職する前に知っておくべきポイントを解説します。
- 未経験でも品質保証へ転職できる
- 仕事内容をきちんと理解すること
- 大変だがやりがいも大きい仕事
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製造業の品質保証へ転職するのが難しいと言われる理由は?
品質保証部へ転職するのは、未経験者にとって難しいと言われることがあります。
その理由を品質保証の仕事内容にそって見ていきましょう。
品質保証の仕事とは?
品質保証は、製品が安全で決められた基準を守っているかどうかを確認する役割があります。
<身近な例>
車・家電・農機具・バイク・重機など、工場出荷前には作動チェックを行います。
こういった製品の品質確認はもちろん、不具合が出た時にどう直すか、問題が起きないようにどう防ぐかについても考えなくてはいけません。
そして、クレームが来たときにはお客様にしっかり説明する仕事もあります。
品質保証は、製品全体の品質を守る仕事なのです。
品質保証は製品の生産からお客様が使用するところまで幅広い意味合いで使われます。それに対して品質管理は、おもに生産工程のなかで製品がちゃんと作られるように管理する役割を指します。
品質保証に求められるスキルや経験
品質保証の仕事には、特に3つのスキルが求められます。
技術的な知識
品質保証部では製品の製造工程やどうやって作られているかをよく知っておく必要があります。
<例>
自動車メーカーで車の不具合が発生したとき、部品や仕組みを理解していないと何が原因なのか判断できません。
それだけではなく、国際的な品質規格(ISO規格)や日本工業規格(JIS規格)もどんな内容があるのか知っておく必要があります。
コミュニケーション能力
品質保証はいろんな部署の人と話す機会が多い仕事です。
製造部門や設計部門と協力しながら問題を解決していくため、話す力やチームで動く力が求められます。
クレーム対応においても、お客様へしっかり説明する能力も重要です。
データ分析や問題解決能力
何か問題が起こったときには、どの部分に問題があるかを見つけ出し、2度と不具合が発生しないように再発防止する必要があります。
<再発防止の例>
製品の作動データや寸法データを見て、基準からズレているところを特定し、それを防ぐ方法を設計部門などと相談します。
製造段階で防げる内容なのか、そもそも設計的に変更しないといけないものなのか、しっかり考える必要があります。
未経験からでも品質保証部に転職できる?
品質保証の仕事では経験が大事と言われますが、未経験からでも問題なく転職できます。
大事なのは、企業が求める人材の特徴を理解することです。
未経験者でも大丈夫!求められる人物像は?
品質保証部では専門的な知識やスキルが必要ですが、未経験者でもまったく問題ありません。
企業は次のような人を求めています。
- 責任感が強い人
品質保証は製品の安全を最後まで守る役割があるので、責任を持って物事を進める人が望まれやすいです。 - コミュニケーションが得意な人
いろんな部署の人たちと協力して仕事をするため、わかりやすく説明したり、話し合ったりできる力が必要です。 - 論理的に考えられる人
問題が起きたときに、どこが悪いのかをデータや図面から考え、解決策を見つけることが大切です。
1個でも当てはまるなら、品質保証の仕事はおすすめできます。
品質保証の給料ってどれくらいもらえるの?
品質保証の仕事に興味があっても、やはり給料がどれくらいもらえるか気になります。
実際の求人の年収や、経験を積んだらどのくらい給料が増えるのか経験談も含めて紹介します。
品質保証の年収ってどのくらい?
大手求人サイトリクナビNEXTをみると、品質保証職の年収分布は次のとおりです。
ばらつきはあるものの、品質保証の年収は日本の平均年収460万円より全体的に高い傾向にあります。
キャリアを積んだら年収はどうなる?
品質保証で経験を積みキャリアアップすることでさらに給料が増えていきます。
<キャリアアップの例>
5〜10年くらい品質保証の仕事を続けていくと、主任やチームリーダーなどのポジションに昇進できるようになり、年収500万円で入社した会社なら年収800万円以上になることもあります。
専門的な資格(ISOやQC検定など)を取得することで資格手当がもらえる会社もあり、さらに収入をあげることもできます。
転職先は500人くらいの機械メーカーで、未経験の品質保証部に入りました。入社時は年収500万円くらいでしたが、5年経ったときには700万円を超えました。会社選びを失敗しなければ、将来的にも大幅な年収アップが目指せます。
【体験談】品質保証のやりがいと苦労とは?
僕が品質保証部へ転職してから感じたリアルなことをご紹介します。
品質保証のリアルなやりがい
やりがいを1番感じられるのは、はっきりとした不具合の原因がわかったときです。
不具合の内容によっては調査に何ヶ月もかかることも。
不具合の現象をもとに、
- 図面を見ながら考えられる要因を洗い出し
- 生産工程の確認
- 外部の分析会社へ依頼
- 自社内の設備を使って実験
というように、時間やコストをかけて原因調査を行います。
そのため原因究明できたときはかなり達成感があります。
品質保証のリアルな苦労
特に苦労したことは、他部署を巻き込んでさまざまな調整をすることです。
不具合が発生するとその原因究明だけやればいいわけではありません。
- 生産への影響を考える
- 顧客先への対応を考える
- 設計を含めた再発防止に取り組む など
やらなければいけないことがたくさんあります。
転職したばかりだと製品知識も少ないので、コツコツ学んでいく努力が必要です。
品質保証職で成功するためのポイント
品質保証で成功するには、仕事への取り組み方のポイントを押さえる必要があります。
どんな問題でも解決しようとすること
不具合やクレームが発生した際には、問題を確実に解決することが求められます。
問題を放置してしまうとユーザーが製品に対して不信になり信頼がなくなってしまいます。
最悪の場合、2度と購入されなくなることも…
そうならないために、問題を諦めずに解決する姿勢を持ち続けましょう。
現場の声に耳を傾けること
品質保証の仕事では、製造現場の人たちや開発チームと協力して問題を解決することがよくあります。
現場の意見やアイデアをしっかり聞き、それをうまく調整していく能力が必要です。
まずは、普段から相手の話をじっくり聞く習慣をつけましょう。それが信頼関係を築く第一歩です。
冷静にクレーム対応すること
クレーム対応では、お客様の不満や要望を丁寧に聞きながら、冷静に対応することが大事です。
感情的にならず、事実に基づいて論理的に説明する力を身につけることで、スムーズな対応ができるようになります。
何事も慌てず、まずはいま起こっている問題を整理することが大切です。
『いつ、何が、どんな状態なのか、どうやって使われていたか』など細かく分解して現状を把握します。
品質保証に必要な資格はある?
技能をつかう特定の業務をしないかぎり、必要な資格というものはありません。
ただし、品質保証の仕事をするなら取っておいても損しない資格があります。
特に未経験転職の場合、資格を持っていることで採用担当者にアピールできるのでご紹介します。。
気になる資格があればぜひチェックしてください。
QC検定(品質管理検定)
QC検定は、品質管理に関する基本的な知識を証明する資格です。
試験はレベル別に分かれており、4級から1級まであります。
未経験者ならまず4級や3級に挑戦するとよいでしょう。
この資格を持っていると、品質管理や品質保証の基礎知識があることになります。
ISO9001審査員資格
ISO9001は、品質管理の国際的な基準です。
ISO9001に基づく品質管理の仕組みを知っていることは、どの企業でも大きな強みになります。
特に、審査員資格を取得すると、品質保証のプロフェッショナルとしての評価が高まります。
信頼性技術者資格認定制度(JCRE)
信頼性技術者資格認定制度(JCRE)は、日本信頼性学会が主催する資格制度です。
信頼性技術者とは、製品やシステムが長期間にわたって安全に、安定して動作するための技術や知識を持つ専門家を指します。
この資格は、製造業や技術開発において非常に重要な役割を果たす信頼性技術者を育成し、認定するために設けられたものです。
>>信頼性技術者資格認定制度(JCRE)を詳しく知りたい方はこちら
これらの資格は、品質保証の仕事に役立つ知識を深めるだけでなく、企業にとっても信頼できる人材として評価されやすくなります。ただし、時間的に難しい場合は無理に取得しなくてもOKです。特定の仕事じゃないかぎり『取得しなかったら内定がもらえない』なんてことは通常ありません。
転職が成功しやすい職種と持っておくべきスキル
ここでは品質保証経験者が考える、転職が成功しやすい関連職種と、未経験者でもアピールできるスキルを紹介します。
品質保証に関連する職種って何?
品質保証に必要なスキルを使う関連職種は次のとおりです。
品質管理
品質管理は、製品が製造される段階で品質を守る役割があります。
品質保証は最終的に製品が基準を満たしているかを見る仕事ですが、品質管理はその前段階で不良品が出ないようにチェックする仕事です。
製造過程に詳しいと、その経験を品質保証に活かすことができます。
生産技術
生産技術は、製造工程そのものを改善する仕事です。
生産工程を効率化したり、コストを削減することが主な業務ですが、製品が高い品質を保ちながら作られるよう工夫している経験もあるため、品質保証での問題解決や改善提案に役立ちます。
リスク管理・監査
企業のリスクを予測し、それを防ぐための仕組みを作ることが主な役割ですので、品質保証での「問題を防ぐ」役割と共通点があります。
特に論理的に問題を予測・解決する力は、品質保証の仕事に役立てることができます。
品質保証が未経験だからこそ活かせるスキル
未経験でも、今持っているスキルをうまく活かせば、品質保証職への転職成功率はグンと上がります。
どのようなスキルが品質保証で役に立つか見てみましょう。
コミュニケーションスキル
品質保証部は、製造部門、開発部門、営業部門など、仕事をする上でたくさんの人とやり取りしなくてはいけません。
もし今の仕事で、いろんな部署やお客様とスムーズに話を進める力があるなら、それは品質保証でも大いに役立ちます。
特に、問題解決やクレーム対応の場面では、話す力や説明力が求められるため、転職の際に大きな強みになります。
データ分析スキル
品質保証では、製品のテスト結果や不具合のデータをもとに、問題の原因を見つけて改善策を考えることが多いです。
今の仕事で、データを扱ったり、数字に強いという経験があれば、それを品質保証の仕事でも活かすことができます。
論理的に考える力や細かいところに気づく力は非常にアピールになります。
責任感とチームワーク
品質保証は、製品の安全を守る最後の砦(とりで)です。
責任感を持って仕事に取り組むことや、他の人と協力して大きなプロジェクトを進める経験は強みになります。
特に「チームでの成功例」や「責任を持ってやり遂げた経験」をアピールすると、未経験でも転職がスムーズに進みやすいです。
今の転職市場、品質保証の求人ってどう?
品質保証はこれからの時代ますます重要になっています。
その理由は、技術の進化で製品が複雑になり、安全性や品質管理がより求められるからです。
国際競争が激しくなる中、高品質な製品が日本の強みとなり、消費者の信頼を得るためにも必要です。
実際に品質保証の正社員求人はどうなっているのか見ていきましょう。
転職サイト名 | 求人数(品質保証) ※2024年9月 |
リクナビNEXT | 2397件 |
エン転職 | 92件 |
マイナビ転職 | 369件 |
求人サイトによってばらつきはありますが、それほど多くない結果でした。
未経験でも品質保証へ転職するための具体的なステップ
未経験から品質保証に転職するためには、いくつかのステップがあります。
計画的に進めることで、転職のチャンスを広げることができます。
基本的な知識を学ぶ
まずは、品質保証の基本的な知識を身につけることが大事です。
製造業における品質管理の流れや、ISO・JIS規格といったルールについて知っておくと役に立ちます。
このサイトでは他にも体験談を含めた品質保証部の記事があるのでぜひ参考にしてください。
関連した資格を取る
前段でも解説しましたが、品質保証に役立つ資格を取ると未経験でも転職に有利になります。
たとえば、QC検定やISO関連の資格を取得すると、企業に「この人は品質管理に詳しい」とアピールできます。
関連する職種から始める
品質保証に直接転職するのが難しいなと感じる場合は、品質管理や生産技術といった、より生産に近い仕事から経験を積むのも1つの方法です。
ここで得た知識やスキルを活かして、後でもっと広範囲にわたる品質保証へステップアップできます。
専門の転職エージェントを使う
自分で品質保証の仕事を探してもうまく転職できるか不安な人は、製造業に詳しい転職エージェントを使ってみてください。
未経験者向けの品質保証求人を紹介してくれます。
面接で押さえておくべきポイント
品質保証職に転職する際、面接はとても大切なステップです。
特に未経験の場合、面接でのアピールが成功のカギを握っています。
ここでは、面接でよく聞かれる質問と、自己PRで絶対に伝えたいポイントについて説明します。
面接でよく聞かれる質問は?
面接では、企業があなたの考え方や仕事への姿勢を知るための質問が多く出されます。
実際に僕が面接で聞かれた質問も含めてご紹介します。
- 「これまでにどんな問題解決の経験がありますか?」
品質保証の仕事では、製品の不具合やトラブルが発生したときに、その原因を見つけ、素早く解決する力が必要です。この質問では、あなたが過去に直面した問題をどのように解決したか、具体的な経験を話すと良いです。学校や前職で何か困難な状況を乗り越えた経験があれば、それを例に挙げるといいでしょう。 - 「チームで協力した経験を教えてください」
品質保証の仕事は、チームワークがとても大切です。製造部門や開発部門と協力して仕事を進めるため、面接官はあなたの協力する力を知りたがっています。クラブ活動やグループでの学校プロジェクトなど、チームで何かを成し遂げた経験を具体的に伝えると印象が良くなります。 - 「ストレスをどう乗り越えていますか?」
品質保証の仕事は、トラブルが発生したときにすぐ対応しなければならず、ストレスがかかる場面も多いです。この質問では、ストレスを感じたときにどう冷静に対処できるかを説明しましょう。自分なりのリラックス方法や、難しい課題に取り組んだときの対処法を伝えるといいです。 - 「ISOは知っていますか?」
ISOがどういったものか基本的な知識を確認されました。「中身を記憶しているわけではありませんが、調べ方や見方はわかります」と答えて内定をもらっています。
自己PRで絶対に伝えたいこと
面接では、自己PRの時間を使って自分の強みをしっかりアピールすることが大切です。
特に未経験者の場合、経験がないので代わりに以下のポイントを強調すると良いでしょう。
- 責任をもって仕事に取り組めること
品質保証は、製品の安全性や品質を最終的に守る非常に責任のある仕事です。そのため、「責任感を持って物事に取り組む姿勢」を強調することが大事です。例えば、前職で責任を持って何かを最後までやり遂げた経験があれば、それを具体的に説明すると説得力が増します。 - 問題解決へ取り組む前向きな姿勢
品質保証の仕事では、常に問題が発生することを想定し、それにどう対応するかが重要です。「何事にも前向きに取り組み、問題を解決しようとする姿勢」を伝えると、面接官に好印象を与えることができます。過去に困難な状況を克服した経験や、粘り強く問題に取り組んだ例を話すといいでしょう。 - コミュニケーション能力
チームワークや顧客とのやり取りが多い仕事なので、他の人と協力して物事を進める能力は非常に重要です。自分が積極的に人とコミュニケーションを取り、調整役として貢献したエピソードを交えると良いです。
これらのポイントを踏まえて、面接で自分の強みをしっかり伝えましょう。
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品質保証職への転職を目指すなら、まずは製造業に特化したエージェントに相談してみましょう。
まとめ
以上が未経験から品質保証へ転職するポイントです。
品質保証の仕事は難しそうだと思われるかもしれませんが、製品を高い品質で安全に保つために欠かせません。
未経験でも自分の強みを活かしてスキルをアピールすれば、品質保証の仕事へ挑戦できます。
まずは製造業専門の転職エージェントを活用して、どんな求人があるのか実際に紹介してもらいましょう。
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