- 調達部門って事務作業だけなんじゃないの?
- 部品を手配するだけならいらないのでは…
- どんなことをやってるんだろう
調達(購買)部門は製品を作る上で非常に重要な部署です。
なぜなら適正な納期管理と価格交渉を行なっているから。
本記事では調達・購買部門がいらないと言われる理由と、本当に必要な業務を解説しています。
経験談を含めた具体的な仕事内容を見ることで、働くことになった時のイメージができるでしょう。
- 会社のお金を取り扱ってる重要な部署
- 工程に間に合うよう納期管理している
- 法律に関する知識も必要とされる
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調達・購買部門の基本的な役割とは?
製造業やメーカーにとって調達部門は非常に重要です。
なぜなら生産と利益に直結する業務を行なっているから。
- 取引先との価格交渉
- 価格決定後の発注作業
- 工程に合わせた細かい納期調整
- 納品された製品の検収処理 など
調達部門は自社製品を作るために必要なモノを手配する部署です。
単なる事務系の部署ではなく重要な役割を持っているのです。
調達・購買部門がいらないと思われている理由3選
調達部門が要らないと思われる理由は次の3つです。
目に見えにくい仕事だから
調達部門は、商品の購入や契約を行う仕事が中心ですが、他の部門に比べて普段の業務が他の社員から見えにくいことが多いです。
たとえば、営業だと売り上げが立てば頑張りが見えやすいですし、製造であれば製品が目の前で出来上がっていくのではっきり見ることができます。
しかし、調達部門のような事務系の仕事だと「何をしているのか分からない」と感じられてしまうことがあります。
コスト削減がすぐ実感できないから
購買部門はコストを抑えながら必要なものを手に入れる重要な役割を持っていますが、コスト削減の効果はすぐに見えないことが多いです。
『本当だったらこれだけお金がかかるのに、実際はこれだけの費用で作れた!』という計算をわざわざしないと周りの社員には分からないのです。
そのため、「調達の仕事がなくてもコストは削減できるのでは?」と思われることがあります。
自動化で代わりが効くと思われるから
発注や検収といった事務仕事はどんどん自動化されています。
そのため、「調達部門はなくても他の方法で対応できる」と考えられることがあるのです。
SNS上でも次のような意見が見られます。
弊社、購買部いらないからいっそなくそう
— ɐdɐd¯ɐʇɐʍnʞ (@Kuwata_Papa) December 18, 2018
購買部は不要
— キャロメモ垢 (@kyaro_memo) August 9, 2021
しかし、実際は調達・購買部門は会社にとって大事な役割を持っています。
筆者の経験をベースに詳しく見ていきましょう。
本当は必要!「いらない」と言われる調達部門が実は企業を支えていることは?
企業を支えている3つのことを紹介します。
コスト削減による利益確保
調達部門の大きな役割の一つに、コストダウンがあります。
自社製品をできるだけ安く生産するために、調達部門ではコストを削減することが非常に重要な業務になっています。
たとえば複数の取引先から見積もりをもらって、一番コストがかからない取引先を選んだりします。
コストダウンができれば、もし売り上げが伸びていなくても営業利益を確保できるため、経営を支えることができるのです。
リスクを管理し生産を安定化
コスト削減だけでなく、企業全体の「リスク管理」にも大きく貢献しています。
たとえば1つのサプライヤーだけから買うと、供給不足や価格の変動、品質問題が発生したとき大きなリスクを抱えることになります。
そのため、複数のサプライヤーから購入するように並行発注したり、あらかじめリスクを考えて緊急時に対応できるよう最低限の在庫を確保します。
調達部門は地震や災害などのトラブルにも柔軟に対応している部署なのです。
サプライチェーンによる生産協力
サプライチェーンとは材料や製品がお客さんの手に届くまでの全体の流れを言い、調達部門は特に材料を仕入れてから自社製品が出来上がるまで大きく関わっています。
たとえば、サプライヤーからの納品が遅れると製造がストップし製品が作れなくなってしまいますし、納品が早すぎても在庫を抱えて保管場所を圧迫してしまいます。
そのため発注した部品を工程ピッタリに納入させることで無駄な在庫を減らすことができるんです。
客観的には分かりづらいものの、調達部門はこうした業務によって会社の経営を支えているのです。
調達・購買部門の仕事が見えづらい理由とは?
事務系と言われる調達・購買部門は頑張りが見えづらく『いらない』と思われることがあります。
なぜなら部品は問題なく手配されるのが普通だと思われているから。
他部署から見ると、「淡々と発注しているだけ」だと見られがちなのです。
しかしその裏側には、価格交渉や新規取引先の開拓といった重要な業務があるのです。
【体験談】調達・購買部門が必要である3つの理由
調達部が重要である理由は次の3つです。
では1つずつ詳細に書いていきます。
①会社の資金を直接扱うため
1つ目は会社の財布を握っていることです。
いくら売り上げが伸びている会社であっても高い買い物ばかりしていては利益が出ません。
しかし、売上が低い時に安く仕入れることができれば利益を確保することができます。
調達部門は会社のお金を支払うという非常に強力な権限を持っているのです。
安く仕入れるのは簡単ではありません。取引先の営業担当はもちろん簡単に値下げしてくれないからです。そこでお互いメリットになるような価格交渉をする必要があります。たとえば発注量を増やすから単価を下げてほしいといった交渉です。単に『安くして!』と言えばいいわけではないのです。
②工程を守る納期を調整を行うため
2つ目は納期調整を行なっていることです。
メーカーでは製品を作るために製造工程が組まれており、作業が始まるタイミングで部品が到着していないといけません。
納期通りに部品が納入されることは当たり前のように思いがちですが、調達部門の頑張りがあるからこそ部材が揃っているのです。
工程が急に変更されたときも柔軟に対応してくれる必要な部署なのです。
取引先が洪水や地震などで生産能力が低下した場合すぐにフォローが必要になります。時には現地へ行き、実態を自分の目で確認しながら、納入日の調整を行うこともあります。
③法律の知識が必要であるため
3つ目は法律の知識が必要であることです。
下請法をはじめとする法律をしっかり理解していないと知らず知らずのうちに違法行為をすることになります。
納入してから数日以内に支払う必要があったり、納入後6ヶ月以降は原則返品できないなど、細かく記載されています。
調達部門の仕事では、単に仕入れ価格を下げる交渉術や納期等の管理だけでなく、法律の知識も必要なのです。
製造業の転職先で調達・購買部門を考えてる方へ
調達部門が「いらない」と思われがちな理由はありますが、実際には企業にとって非常に重要な役割を担っています。
調達部門の仕事は、コスト削減やリスク管理といった企業の成長に欠かせないことを支えるものです。
そのため、目に見えにくい仕事でも、調達部門がちゃんと機能していることで、企業は安定して経営することができるのです。
調達部門へ転職することで、業務を通じてキャリアアップできるチャンスが十分あります。
交渉力や分析力を鍛え、多くの人や部門と連携することで、会社全体に影響を与える重要な仕事を担うことができるでしょう。
また、調達部門は他の部門とも深く関わるため、幅広い知識やスキルを身につけられるのも魅力です。
自分の成長を感じながら、会社にとっても必要不可欠な存在として活躍できる場が、調達部門にはあります。
まとめ
- 購買部門は会社のお金を取り扱ってる重要な部署
- 工程に間に合うよう裏では納期管理している
- 下請法などの法律に関する知識も必要とされる
あとがき
以上が調達部門が必要な理由です。
非常に多くのスキルが必要な部署で大変なんだなと伝われば嬉しいです。
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