こんにちはゆんです。
実体験も含めた解説になっています。購買部門をやってみたくなってもらえれば嬉しいです。
・購買の仕事は会社の利益に直結
・生産全体を把握する重要な業務
・契約や海外業務に詳しくなれる

製造業における購買部門のやりがい
まずは製造業全体でみたときの購買部門のやりがいについてまとめます。
品質向上・コスト管理に貢献
製品を作るために必要な材料や部品などを調達することが、購買部門の主な仕事です。
この仕事を通じて、製品の品質向上や生産性の向上、コスト削減に貢献することができます。
また、製品を作るために必要な部品がスムーズに調達できたら、生産性が向上し、製品をより早く作ることができます。
交渉力を発揮できる
材料や部品を調達するために、取引先と交渉することがあります。
そのため、交渉力やコミュニケーション能力が必要となります。
市場分析による判断力が養える
購買部門では、市場調査や競合分析、品質管理などの業務を行います。
この仕事を通じて、ビジネスセンスや判断力を養うことができます。
また、競合他社がどのような材料や部品を扱っているのかを分析することで、自社がどのように差別化するかを考えることができます。
全体最適を考える力が養える
そのため、物流や生産管理などの他部門との連携が不可欠であり、企業内のシステムやプロセスを理解し、全体最適を考える力が求められます。
自業務が会社全体に影響を与える
購買部門は、製品の原材料や部品を調達することで、企業の生産に欠かせない役割を担っています。
そのため、調達部門の業務が企業の成長戦略に直結することが多くあります。
また、製品の新規開発や新市場進出に伴い、新たな調達先を開拓することも調達部門の役割の一つです。
自分の業務が企業全体に与える影響を実感することができ、やりがいを感じることができるでしょう。
社会的に意義ある業務を担える
現代社会では、企業に対して社会的責任を求める声が高まっています。
そのため、企業がCSR(Corporate Social Responsibility)を遵守することが求められるようになりました。
調達部門も例外ではありません。
会社の戦略的課題に取り組める
企業の存続には常に新しい商品・技術の開発が必要です。
購買部門は、製品に必要な部品や素材の調達先を探し、新しい商品・技術の開発に必要な調達先の開拓に貢献することができます。
これらの課題に取り組むことで、企業の成長に寄与することができます。
リーダーシップを発揮できる
購買部門は、物流や生産管理などの他部門と密接に連携する必要があります。
それには、チームワークやリーダーシップなどのコミュニケーション能力が必要です。
グローバルスキルが身につく
現代の製造業はグローバル化が進んでおり、海外取引先との交渉や契約締結などの業務が増えています。
これに対応するため、国際的なビジネススキルが求められます。
グローバル化によって海外の調達先の開拓や海外展開にも取り組むため、国際的なビジネススキルを身に付けることができます。
以上のように購買部門は、企業の発展にとって欠かせない役割を果たしています。
経験者が特に感じたやりがい4選
次に実際に業務を担当してみて特に感じたやりがいを4つ紹介します。
①価格交渉が自社の利益に直結する
調達部の価格交渉によって購入価格を下げることができれば、その分ダイレクトに利益が増えることになります。
利益(営業利益)は売値(総利益)から原価を引いた金額ですよね。
売値(純利益)を上げてもらうのは営業部門にお任せして、調達部門の仕事はこの原価をいかに減らすかが重要になります。
そこで利益を確保するために調達部門の価格交渉力が必要になってきます。
売値が低下しても原価を抑えることができれば利益は確保できます。
②調達部品がないと製品は作れない
製造業にとって調達部品は生命線です。
車両を例にとってみましょう。
下図の運転席周りだけ見てみても、シート・ハンドル・パワーウインドウ・タコメーター・レバー・シートベルト・ボルトナット類などかなりの部品点数になります。

これらを漏らさず手配し納期通りに検収をあげることによって会社の生産が支えられています。
③下請法や社外契約に詳しくなれる
中手〜大手の調達部門になると、取引先の資本金が少ない場合は下請法が適用されます。
◇下請法とは
親事業者による下請事業者に対する優越的地位の濫用行為を取り締まるために制定された法律です。(引用:公正取引委員会)
たとえば資本金3億円以上の企業は3億円以下の企業に対して優越的地位の濫用が起こらないよう厳しく法律で決められています。
(他にも資本金1000万円の場合などいろんな条件があります。詳しくはこちら)
実際に業務をしていくと注文書や基本契約書に細かい条件を目にすることがあります。
月末締め、翌月払いなど決して遅れてはなりません。
通常業務を行う中でこのような法律に詳しくなることができます。
④(海外調達の場合)輸入業務に詳しくなれる
海外から部品を調達する場合、輸入業務に必要な知識をつけることができます。
国内の運送とは違い、保証や渡すタイミングなどが明確に分かれた契約になっています。
契約例を下図に示します。

(引用:SHIP HUB)
これはインコタームズという貿易に関する条件です。
輸入という作業だけとってみても、コスト・リスク・保険をどちらがどこまで負担するかが契約によって細かく分かれています。
より深く知識をつけていけば通関士といった資格も取得可能です。
また、海外メーカーと交渉する際は英語力が必要になります。
英語が不安だと思う方も、実際の業務をやっていくうちに慣れますので自信をつけていけます。
もし転職することになっても、そういったスキルはかなり強い武器になりますね。
まとめ
・通常業務が利益に直結する
・調達部品が無いと製品が成り立たない
・下請法や契約に詳しくなれる
・海外取引におけるノウハウを得られる
あとがき
調達部のポイントは以上になります。
自分にはどんな職種が合ってるんだろう?と気になる方はこちらの記事もご覧ください。無料で使える適職診断サービスをまとめています。

ではまた!
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