『品質保証はやめとけって本当なの?』
『品質管理を経験した人の話が聞きたい!』
『大変なこともやりがいも知りたい!』
品質保証・品質管理の仕事は大変だと思われる一方でやりがいのある部署です。
なぜならお客様に満足してもらうために製品の品質を守っているから。
本記事では経験談を含めて品質保証がやめとけと言われる理由や具体的な仕事内容を解説しています。
この記事を読んでいただくことで、品質保証や品質管理のリアルな仕事のイメージができるようになるでしょう。
- やめとけと言われる理由は主に3つ
- 大変な仕事ではあるがやりがいもある
- 経験がなくとも品質保証へ転職可能
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品質保証・品質管理の仕事とは?
製造業には製品の品質を守るため、品質保証と品質管理の部署があります。
企業によっては組織が一緒だったり全く別の部署として存在するケースがあるので詳しく見ていきましょう。
品質保証の業務内容について
品質保証とは、製品が初めから最後までしっかりとした品質を保つように計画し、不具合を発生させないよう全体の流れを管理する仕事です。
たとえば、製品の設計段階から製造、出荷、さらにはお客様が使っているときのクレーム対応まで、すべての工程で問題が起きないように予防策を考えるのが主な役割です。
もし、不良品やクレームが発生した場合には、迅速に原因特定と再発防止策を考えなくてはいけません。
お客様からのフィードバックをもとに製品の改善を進めることも品質保証の重要な仕事です。
不具合品を一切出さない仕組みを作り、もしお客様からクレームがあった場合はすぐに原因究明と再発防止するような仕事です。重大な不具合の場合はお客様へ調査報告書を提出して、詳細な説明を行うこともありました。なお、企業によっては品保や品証と呼ばれることがあります。
品質管理の業務内容について
品質管理は実際に製品が作られている途中で、製品や製造プロセスをチェックし、基準を満たしているかを確認する仕事です。
たとえば、図面通りに製品が作られているのか確認したり、形や動作に問題がないかを検査します。
もし不良品があれば取り除き原因特定して再発防止しないといけません。
そのため、製造ラインで製品が正常に作られているかをリアルタイムで確認することになります。
品質管理には出来上がった製品の寸法や動作の確認をしたり、その製品に組み合わさっているもっと小さな部品単位で検査したり、毎日『確認・原因特定・再発防止』を繰り返していました。
このように、品質保証は問題が起きないように全体を管理する仕事で、品質管理は製品が基準を満たしているか製造ラインで確認する仕事です。
どちらも良い製品を作るためには欠かせない役割を果たしています。
製造業の転職で品質保証部はやめとけと言われる3つの理由
品質保証はやめとけと言われる理由は次の3つがあります。
品質に対する責任が重いから
品質保証の仕事は、製品の品質を守るためにとても重要です。
もし製品に不具合があれば、それが会社の評判や売上に大きな影響を与えるから。
たとえば、お客様が製品を使っているときに作動不良などの問題が起きた場合、信頼はもちろん人の安全にも関わることがあります。
そのため、品質保証は「間違いがあってはならない」というプレッシャーが常にあるのです。
失敗が許されない責任の重さが、この仕事の難しさにつながっています。
クレーム対応のストレスがあるから
品質保証の仕事では、製品に関するクレームを直接受けることが多いです。
製品に問題があった場合、お客様や実際に現場へ行くサービスマンからの厳しい意見に対応しなければなりません。
特に不具合が大きいと、信頼を取り戻すための対応がとても大変。
すぐに原因を特定して解決策を提示する必要があるため、精神的なストレスが溜まります。
このようにクレーム対応は品質保証の大きな負担の一つです。
他部門との調整が大変だから
品質保証の仕事は、製品の品質を確保するために、製造部門や設計部門、営業部門など多くの部門と連携しなければなりません。
それぞれの部署に問題があるように品質保証部が指摘する場面も多く、意見が対立しやすいのです。
たとえば、生産部門はコストを抑えたいと思っていても、品質保証の立場からは製品の品質を優先しなければならない場面があったり…
このように、他部門との調整が必要でその過程が複雑で大変なことが多いです。
原因特定しようと思うと「組み立て方に問題があったのでは?」「設計思想が間違っていたのでは?」という指摘をしないといけないことがあります。そのような意見を言いつつ他部門との協力が必要であるため、バランスを取るのが難しくストレスがかかることが多かったです。
品質保証は製品の品質を守るために、多くの責任やストレスを伴うことがあります。
実際に品質保証・品質管理を経験して感じたことは?
品質保証や品質管理は褒められることが少なく、損する部署だと感じる人も少なくありません。
なぜなら不具合は無くして当たり前だと思われているため責任が重くのしかかるのです。
しかし、マイナス面ばかりではありません。
お客様に満足してもらえるように品質確保したり、会社の利益に貢献できたり、自身の成長に繋がるやりがいがあります。
品質保証・品質管理のやりがいと魅力3選
品質保証の魅力は、自分が携わった製品がお客様から高い評価を得ることで、大きな達成感を感じることです。
また、組み立て工程や設計における改善点を見つけることで、長期的に企業の成長に貢献できるポジションでもあります。
具体的なやりがい次の3点。
会社の信頼に貢献できる
品質保証の仕事では製品が自社基準を満たしているのを確認しますが、問題があった場合にすぐ対応することで、会社の信頼を損なわないようにできます。
誠実に対応することで企業のブランド力を高めることにつながります。
自分の仕事が会社の評価に大きく関わっているためやりがいを感じやすいのです。
製品の改善に直接関われる
品質改善にはゴールがありません。
しかし、新たな問題点を見つけては改善を繰り返すことで、よりお客様に満足してもらえる製品が生まれるのです。
そこには自分の意見や工夫が製品に反映されることがあり、製造現場の課題解決にも積極的に関わることで、製品全体のクオリティを向上させる役割を果たします。
PDCAサイクルとは
PDCAサイクルは、業務やプロセスを効率的に改善していくための手法で、次の4つのステップを繰り返して行います。
1.Plan(計画)
まずは目標を設定し、それを達成するための計画を立てます。問題がどこにあるのかを分析し、どのように改善すればいいかを具体的に考える段階です。たとえば、「製品の品質を向上させるにはどうするか?」といった課題に対して、必要な手順や資源を整理します。
2.Do(実行)
計画を基に実際に行動します。改善策を試し、計画通りに進める段階です。このとき、どのような方法で実行するか、どんな結果が出るかを細かく記録することが大切です。小さな規模で試行することも多く、リスクを抑えながら改善を試みます。
3.Check(評価)
実行した結果が計画通りになっているかどうかを評価します。何がうまくいったか、何が問題だったかをデータや結果から分析し、どの部分をさらに改善するべきかを確認します。このステップでは、目標達成の度合いや問題点が明らかになります。
4.Act(改善)
評価した結果を基に、プロセス全体を振り返り、必要な改善を行います。この改善した内容をもとに、再度新たな「Plan」を立て、サイクルを繰り返すことがPDCAの特徴です。これによって、業務や製品の質が徐々に向上します。
幅広いスキルが身に付く
品質保証の仕事では、製造の知識だけでなく、データ分析や改善策の立案、さらには顧客対応まで幅広いスキルが求められます。
そのため、キャリアの中で多様なスキルを習得でき、キャリアアップの機会も広がります。
たとえば実際の仕事で不具合原因を特定するには「変化点を確認すること」が非常に有効です。
品質管理において不具合が発生した時に注目するのは次の変化点です。
- 人(Man)
- もの(Material)
- 方法(Method)
- 設備(Machine)
これらの頭文字を取って『4M変化点』といいます。これらの項目が今までと変わっていたら不具合の原因となりやすいと言われています。
他にも3現主義(現実・現場・現象)をベースにした問題解決力などのスキルも身につけることができます。
品質保証の仕事は責任が大きい分、企業や製品への貢献度が高くやりがいのある職種なのです。
品質保証部で求められるスキル
品質保証には、細かいチェック能力や論理的思考、問題解決能力が求められます。
また、製造過程でのトラブル対応やクレーム処理には冷静な対応力が欠かせません。
- 工程や作業の内容などを解像度を上げて実態解明できること
- 正しい状態と異なる状態の違いを明確にする
- 原因を深堀りできること
- 設計上や組み立て性、設計面、コスト面などを幅広く考えること
- ユーザー視点の客観的な感覚をもつこと
すべてできなければ品質保証の仕事ができない!というわけではありません。
実務を通していくうちに身につけられればOKです。
製造業の転職で品質保証部を選ぶメリット
品質保証の経験は製造業で非常に高く評価され、キャリアの幅を広げることができます。
なぜならしっかり考える力が身につき、知識も積み重なっていくからです。
というのも、不具合の現象が同じことばかりではなく、「何が原因なんだろう?」と毎回悩むようなことが多いので思考力が磨かれるのです。
いろんな不具合を経験することで工程全てを見渡せるため、製品の改善に貢献でき、やりがいも大きいのです。
品質保証のスキルは他の業界でも応用が効くため、さらなるキャリアアップの際にも有利に働きます。
品質保証がおすすめな人
品質保証は細かい作業を厭わず、粘り強く問題解決に取り組みたい人に向いています。
また、製品に対する探求心や改善への興味を持ち、論理的に物事を考えられる人がピッタリです。
- 良くないと思うものを世に出したくない
- 時間をかけてでも正確に仕事をしたい
- 正確性が評価されて給料がアップできたら嬉しい
品質保証がおすすめじゃない人
品質保証は品質を守り正確な判断をしなければなりません。
そのため次のような方にはおすすめできません。
- 多少問題があっても気にしない人
- 分析や正確重視の仕事よりトークや交渉が好きな人
- ものづくりにあまり関心がない人
品質保証部はちょっと合わないかも…と思ったら営業や調達などの部署も検討してみてください。
品質保証部への転職は難しい?失敗しない方法
品質保証部への転職を成功させるには、まずは経験を積むことが一般的です。
しかし、品質保証の仕事を経験していない人でも、中手〜大手企業の品質保証へ転職することは可能です。
僕の前職は機械メーカーの営業や調達、設計などで、品質保証や品質管理の経験は全くありませんでした。しかし、転職活動を3ヶ月間慎重に行い大手グループメーカーの品質保証部へ転職することができました。今では尊敬できる上司や同僚がいて、年収も200万円以上アップさせられたのです。
僕が実際に使ったのはリクナビNEXTやメーカー専門の転職エージェントです。
品質保証や品質管理の転職を少しでも考えてる人はこちらの記事もチェックしてみてください。
まとめ
品質保証は責任が大きい仕事ですが、企業にとって非常に重要な役割を果たす職種です。
転職を考えている方は、自分の性格やスキルに合った選択をすることが大切です。
あなたが品質を守ってみませんか?
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