- 営業から設計に転職ってどうなんだろ?
- 実際に転職した人の話を聞きたい
- 営業の経験が役立つのか不安だ…
営業から設計への転職では仕事内容を知っておかないと後悔するかもしれません。
なぜなら求められるスキルが全く違うから。
本記事ではどちらの部署も経験した筆者が転職するときのポイントを解説します。
最後まで読むことで『こんな仕事だと思わなかった…』と転職後のギャップをなくすことができます。
- ほぼ過去図面を使うが部品の役割や仕様を理解しておく必要あり
- 細かい部品のことまで詳しくなろうとすることが大事
- パソコンスキル(CAD・Office)は必須
- お客さんとの営業経験はメンタル面や設計思想に役立てられる
営業から設計へ未経験転職を考えている方へ
営業から設計へ転職をする際、まずはそれぞれの業務内容や特徴を知る必要があります。
その部署が求めることとあなたの思いが違っていたら、間違ったまま転職活動を進めてしまうことになるかもしれません。
まずは各部署の業務を理解するところから始めましょう。
営業と設計の内容まとめ
まずは営業部門と設計部門の違いについてまとめます。
項目 | 営業 | 設計 |
業務内容 | 見積作成・価格交渉・不具合窓口・その他問い合わせ対応など | 図面作成 仕様打ち合わせ 積算 設計変更など量産後や客先納入後の対応 |
求められる人物像 | 元気さ・愛想のよさ・明るい | 探究心がある |
求められるスキル | 製品の特徴を把握し提案できるスキル 費用対効果をすぐ算出できるスキル |
CADをはじめとするPCスキル |
強み | 顧客ファーストの考えが身につく 売上に直接貢献している |
限られた分野の中でかなり知識を深めることができる |
ではこれらの内容について具体的に解説していきます。
①業務内容の違い
営業部では取引先と価格交渉を行ったり提案をしたり不具合発生時の窓口が主な業務になっています。
詳しくはルート営業の業務内容をご覧ください。
一方、設計部門は積算や図面作成、取引先との打ち合わせなどがあります。
営業部門の方はよくご存知かもしれませんが、積算とは原価を積み重ねた費用です。
見積りを作成するとき、原価に〇〇%マージンを取って作りますよね。
その原価合計を算出することを積算といいます。
それほど難しいことはなく、取引先から入手した見積を足していき、作業工賃等を加えれば積算が出来上がります。
実際には作業工数は定額であったり5%とか割合であったりします。
また、図面作成は実際はほぼ過去図面の流用で、全く新規から図面作成するのはほとんどありません。
お客様ごとに少しずつ図面を変更する作業になります。
より詳しい内容はこちらをご覧ください。
②求められる人物像(性格面)
他の記事にも記載していますが、営業部門では元気さや明るさが現れるような方が求められます。
どの部署であれ最低限の愛想のよさは必要ですが、特に営業部門では見られるポイントです。
一方、設計部門では一つのことをより深く知る探究心のある人が求められます。
自社製品を構成する小さい部品についても詳しく知っておかなければなはないからです。
たとえば冷蔵庫では内部のケースやプレートだけでなく冷やすための圧縮機や冷媒など様々な部品で構成されてます。
それぞれの部品の仕様や役割を理解しておかないと設計できませんよね。
このように深い知識を求められる部署になります。
③求められるスキル(能力面)
ルート営業ではお客さんとの交渉における能力が求められます。
たとえばお客さんが何かに悩んでいる場合に自社製品を提案するスキルや、お客さんから不良の連絡が来たらすぐ対応するフットワークの軽さなど、対人スキルが挙げられます。
また、英語も書いたり話せたりできるほうがより好まれます。TOEICだと600点以上が1つの目安です。
一方、設計部門ではパソコンスキルが絶対必要です。Office系のソフトは資料作成できるくらいの習熟度が求められます。
また、併せて重要なのがCADスキルです。CADは図面を作成するソフトで、使い方さえ覚えれば非常に作図しやすいツールです。最も有名なものはAuto CADで様々な会社で使用されています。
私が設計部門にいた時もこのAuto CADを使っていました。
CADに慣れておきたい方はこちらから事前に勉強することができます。
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④転職後に生かせる強み
お客さんとのやり取りの中で経験されたことがかなり役立ちます。主に3つ挙げました。
1.メンタルが鍛えられていること
まずはお客さんとの交渉で身についたメンタルの強さです。どの部署よりも間違いなくツラい経験をされています。お客さんからクレームがあるときは本当にツラかったと思います。
そのような経験をされてる営業経験者であれば設計部門で人間関係で苦労することは少ないでしょう。
個人的な感想ですが、どの会社も設計部門は優しい方が多かったです。
2.お客さんの立場にたった設計ができること
2つ目はお客さんの立場たって設計することができることです。
営業部門ではお客さんからの要望やクレームを色々受けたことがあると思います。
営業部門ではそれを社内にフィードバックしなければ改善しませんでした。しかし、営業経験があるならその経験を基に設計段階で織り込めることができるのです。
ユーザーはこの設計のほうが使いやすい、とか過去にトラブルがあったからここは念入りに確認しよう、などかなり応用が効きます。
設計部門の中でもかなり重宝される存在になります。
3.スピード感をもった仕事ができる
3つ目はフットワーク軽くスピード感を持って仕事ができることです。
営業部門のときはお客さんから連絡があったら最優先で動いていたと思います。
設計部門でもお客さんから直接図面に関する指示はありますが、営業にいた時ほどの緊急性はかなり低い頻度です。
そのためじっくり考えながら業務を進めている人が多く、場合によっては時間をかけ過ぎと思われることもあります。
しかし、営業経験者であればフットワーク軽く動くことに慣れていると思いますので、レスポンスよく業務を進めることができます。
周囲と差をつけることができますね。
営業から設計へ転職する際の注意点3つ
①設計への転職は経験者が優遇される
前述したとおりCADが使える経験者が優遇される傾向にあります。
転職となると即戦力が求められるので、未経験可の求人であっても使えるに越したことはありません。
もし全く使ったことがないという方は、こちらのようなサイトでCADに事前触れておくことをおすすめします。
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②営業部門と比べ職場の環境が全然違う
営業部門はどちらかと言えば声が飛び交うことが結構あったと思いますが、設計部門は非常に静かです。
基本パソコン業務になるので集中して作業している方がほとんどです。
もちろん全く喋れないような雰囲気はないですが、そのような静かな環境でも黙々と作業できる人が望ましいです。
③何事も検討が多く理論的な根拠が必要
営業部門に比べ、数値や仕様によるデータが非常に重要になります。
部品選定するにしても「なぜこの部品なのか」「過去から流用しても本当に大丈夫か」など綿密に検討することが多いです。
製品のスペックに直結するため失敗ができず量産移行しても品質が確保された製品にしなければならないためです。
実績だけで判断せず、判断に至ったデータを準備する癖が必要ですね。
まとめ
- ほぼ過去図面を使うが部品の役割や仕様を理解しておく必要あり
- 細かい部品のことまで詳しくなろうとすることが大事
- パソコンスキル(CAD・Office)は必須
- お客さんとの営業経験はメンタル面や設計思想に役立てられる
あとがき
以上が営業から設計の未経験転職で必ず知っていただきたいことです。
どんな部署が自分に合っているのかもう少し調べたい場合は下記記事の診断サービスを使ってみてください。
ではまた!
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